
Appleは新モデル全体の設計に経費をかせず、節約しながら、新モデルのスペックをアップグレードしているのに、なぜ私たちはお金をかけてアップグレードしなければならないのでしょうか?
カメラはより高性能に、バッテリーはより効率が良く、プロセッサはより高速に。これらのアップグレードを得るためには、新モデルを手に入れるしかありません。Project AraやPuzzlephoneを聞いたことがありますか?自作PCの概念をスマートフォン市場に持ち込むという夢のような話です。コンセプトは簡単です。デバイスではなく、テクノロジーをアップグレードします。10万円を払って新機種を手に入れて、まだ使える携帯電話を引き出しの奥に眠らせるのではなく、カメラパーツを購入し、それをデバイス本体にインストールします。結果として、30gほどのe-wasteを廃棄するか、古いパーツとして売ることができます。少し時代の先端を走っていたNewtonと同じように、先導してくれるのでしょうか。
iPhone SEは第3世代モデルに突入しましたが、どれもiPhone 8の筐体にうまく収まります。iPhone 8、第2世代iPhone SE、2022年モデルiPhone SEは、すべて同じボディで、全体的に同じパーツを使っています。パーツを入れ替えてアップグレード可能なパーツの夢は、もうすぐそこまで来ていますが、重要なパーツの交換はどの程度可能なのでしょうか?
iPhone SE 第3世代モデル
iPhone SE 第3世代は基本的に第2世代モデルと同じです。サービスが必要な時は、 iPhone SE 2020の修理ガイドに従うことをお勧めします。また、Appleが公開している修理ガイドも参考にしてみてください。ただし、中身を見て驚愕しないでください。これはAppleが期待している現実です。
iPhone SE 2022のパーツ交換の互換性
2台のiPhone間でパーツ交換をする場合、正常に動作するもの、動作はするけれど機能を損なうもの、全く動作しないものに分けられます。最初の2つについては、パーツの形状が適合し、デバイスは正常に動作しますが、Appleのトレードマークである「確認できません」という警告が表示されます。しかし場合によっては、2つの新品のiPhoneの間で交換された純正パーツであっても、Appleからの恩恵(および/または手数料)がなければ、パーツのペアリングができないため機能が失われることがあります。そこで、2022年モデルのiPhone SE、2020年の前モデル、そして先代モデルのiPhone 8の間でどのパーツが交換後も機能するかどうかを、”可能”、”可能ですが…(限定的)”、”不可能”と判定した結果をお伝えします。
iPhone SEのバッテリー の交換

iPhone SE 2022のバッテリーを同モデルにインストール:可能ですが…
バッテリーの交換を考慮した時、交換できるのは良い兆候ですが、残念ながら「非純正パーツ」の警告が表示されます。唯一失ってしまう機能は、バッテリヘルスを表示することができません。正真正銘、純正のバッテリーを使用していても、Appleは自身で承認できるまで、あなたが行なった修理を「純正ではない」ものと見なします。
ご注意:Appleから純正パーツを購入すると、承認の特権を行使できます。
iPhone SE 2020のバッテリーをiPhone SE 2022にインストール:不可能です。
2020年以上、搭載されるバッテリーに若干の変更があるため、物理的に互換性がありません。
iPhone SE 2022にiPhone 8のバッテリーをインストール:不可能です。
バッテリー の形状が異なるため、物理的に互換性がありません。
iPhone SEのスクリーンの交換

iPhone SE 2022 スクリーンを同モデルにインストール : 可能です!
iPhone SE 2022のTouch IDボタンを新しいスクリーンに移植して、別のiPhone SE 2022と交換すれば、非純正パーツの警告が表示されますが、デバイス本体はインストールしたスクリーンで動作します。
ご注意:Appleから純正パーツを購入すると、承認の特権を行使できます。
iPhone SE 2020 スクリーンをiPhone SE 2022にインストール: 可能です!
iPhone SE 2020のTouch IDボタンを新しいスクリーンに移植して、iPhone SE 2022に交換すると、非純正パーツの警告が表示されますが、デバイス本体はインストールしたスクリーンで動作します。
iPhone 8 スクリーンをiPhone SE 2022にインストール: 不可能です。
パーツは同一のように見え、デジタイザーケーブルはすぐに接続できますが、代わりにタッチ機能が動作しませんでした。というわけで、プラスマイナスゼロです。それでもうまく機能を回復させることができた人がいれば、ぜひ教えてください。
iPhone SE カメラの交換
iPhone SE 2022 カメラをiPhone SE 2022にインストール: 可能です!
カメラの交換は可能です。交換後の非純正パーツに関する警告は表示されますが、機能自体は正常に動きます。ただし、Face IDが付いていないので問題ないという特典付きです!
iPhone SE 2020 カメラをiPhone SE 2022にインストール: 可能です!
カメラの交換は可能です。非純正パーツに関する警告は表示されますが、機能を失うことはありません。
iPhone 8 カメラをiPhone SE 2022にインストール: 可能です!
カメラの交換は可能です。非純正パーツイン関する警告は表示されますが、機能を失うことはありません。
iPhone SEのホームボタンの交換: 不可能

予想通り、どのSEモデルでも交換用のホームボタンの入手は困難です。Touch IDは生体認証によるセキュリティのため、Appleは特に慎重です。ホームボタンの交換を諦めて、暗証番号(とアシストタッチ)を使うか、Appleからホームボタンが埋め込まれた純正スクリーン($$$ )を購入することになります。
結論:実は、スペック向上は良いこと
もし私たちの思いが叶うなら、すべてのスマートフォンをiPhone SEにしたいです。私たちが求めるのは、マーケティング上の表面的な変更ではなく、アップグレード可能なパーツを搭載した、優れたデザインが施されたスマートフォンです。壊れたiPhone SE 2022のパーツを交換できる、様々なパーツのオプションがあるのは素晴らしいことです。それにも増して、これらパーツを一貫してアップグレードし続けることができれば、さらに素晴らしいでしょう。結果として、Appleは製造工程を最小限に抑えられ、デバイス全体から個々のパーツへと比重が変わるでしょう。同時に、電子廃棄物を削減することができるので、地球環境の改善につながります。そして、パーツのみの交換はお財布にも優しいので、二重の喜びです。パーツをアップグレードできれば、スピード、効率、メガピクセルに満足できますが、この新しいパーツを使用中のスマートフォンに簡単にスワップできるのであれば、大万歳です!
それゆえに、iPhone SEに同じフォームファクターとパーツの互換性を維持させているAppleに、賛辞を送りましょう。そして将来、新しいパーツが旧モデルでも簡単に交換できるようになることを期待します。
忘れてはならないのは、最も環境にやさしいスマートフォンは、あなたのポケットに入っているということです。カメラのアップグレードは少し難易度が高いですが、ほとんどのスマートフォンのバッテリーとスクリーンは交換が可能です。お気に入りの古いスマートフォンを自慢したい方、修理を成功させるための励ましとアドバイスが必要な方は、ぜひ私たちのソーシャルメディアにアクセスしてください。あなたとSNS上で繋がり、応援させてください!
翻訳: Midori Doi

あなたのスマートフォンに対応した修理キット
現在、使用中のスマートフォンをもう1年維持すれば(米国の全人口に換算)、636,000台の自動車を道路から排除するほどの環境インパクトがあります。iFixitのパーツとツールキットを使って、大切なスマートフォンを修理しましょう。
0 opmerkingen